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先輩・後輩エンジニア社員コンビに聞いてみた!(前編)~観光産業全体の情報一元化 実現に向けて~

2023.09.22

社員インタビュー webコネクト エンジニア 開発事例

こんにちは。経営企画室の伊藤です。

フォルシアでは「FORCIA CUBE」を通じて社員の姿を多面的に紹介させていただいておりますが、今回は先日ニュースリリースでもご案内させていただきました「観光産業共通プラットフォーム」へのシステム基盤提供に携わった二人のエンジニアに話を聞いてみました。

前編では案件への携わりかたを中心に、後編では仕事の進め方・大切にしている想いについて答えていただきました。まずは前編、「観光産業共通プラットフォーム」プロジェクトを振り返ります。

話を伺った社員プロフィール

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旅行プラットフォーム部 エンジニア担当
島本 晃平 (シマモト・コウヘイ)/2013年新卒入社 (写真右)

  • 新卒でフォルシアに入社し、大手旅行会社の検索システムの開発・運用保守や、大規模案件の開発リーダーを経験し、現在は主力プロダクト「webコネクト」の開発に従事。

旅行プラットフォーム部 エンジニア担当
松下 祐樹 (マツシタ・ユウキ)/2022年新卒入社 (写真左)

  • サマーインターンを経て新卒でフォルシアに入社し、配属時より主力プロダクト「webコネクト」の開発に従事。

それではインタビュースタート!

観光産業全体の情報一元化のため、webコネクトが採択 ~プロジェクト進行を振り返って~

「観光産業共通プラットフォーム」のシステム基盤としてフォルシア webコネクトが採択されましたが、今回のプロジェクトにおけるお二人の業務内容を教えてください。

島本:要件定義、開発規模見積もり、プロジェクト管理、顧客とのシステム面の調整、システム設計、開発、開発メンバーへのタスクアサイン、レビュー、試験など、プロジェクトにおける一通りのことをチームメンバーと協力しながら対応しました。

松下:わたしは上流工程の後半からプロジェクトに参加しました。案件の全容を把握し、新規アプリの画面設計に少々携わったり、新規アプリおよび既存アプリに必要な新規開発を中心に担当していました。

創業からのフォルシアのメインソリューションは「検索」システムですが、今回提供したソリューションは「情報の登録・管理」。これまでの開発との違いで難しかったところ、逆にこれまでの技術が活かされたところについて教えてください。

松下:まず、フォルシアが手掛けるアプリの担当領域について、歴史的に見るとメインストリームは「検索」だと思いますが、素材の「登録・管理」もwebコネクトのプロダクトの一部なので、全く初めてというわけでもなかったと思います。

島本:そうですね。フォルシアではwebコネクトの素材登録という情報の登録・管理の仕組みを開発しているため、全くの初めてというわけではありませんでした。

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webコネクトプロダクトページ(https://webconnect.forcia.com/)より

島本:これまでの開発との違いで難しかったのは、案件の依頼元であるJATA(一般社団法人 日本旅行業協会)様、システムの利用者である全国の旅行会社と宿泊施設・観光施設の全方位と調整して要件を落としこんでいくことでした。それぞれの要望を一つのサービスで実現させるのはとても難しかったです。

―登場人物が多い中での全方位との調整とのことですが、各々要望を抱えている中でどのように要件を整理していったのですか?

島本:プロジェクト進行における会議体として、JATA様を中心とした「観光産業共通プラットフォーム」構築に向けた事務局と、今回のプラットフォーム利用者である旅行会社との合意形成のためのワーキンググループという二つの会議体を設けていました。まず事務局側でwebコネクトの仕様を鑑みた合意の落としどころを見出し、それをもってワーキンググループで合意形成を図るという流れです。議論のための会議と、決定のための会議を分けて進めていくということが多くの登場人物との整理の上で良い点だったと思います。

―技術的な面でこの案件ならではのポイントはありますでしょうか?

島本:技術的にはbackendにAWS Amplifyを、検索で慣れ親しんだPostgreSQLでなくDynamoDBというNoSQL データベース(以下、DB)を採用したことが上手くはまったところでもあり、難しかったところでもあります。

ただ、これまでフォルシアで培ってきたプロトタイプ開発のスタイルを活かすことで、タイトなスケジュールでも作りきることが出来たと思います。また、検索アプリを何度も一から作ってきた経験が、本案件での設計や開発には活かされたと思います。

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フォルシア テクノロジーページ(https://www.forcia.com/technology/#quality)より

―タイトなスケジュールだったとのことですが、どれくらいの期間でリリースされたのですか?

島本:要件定義が始まったのが今年の1月で、システムリリースが7月です。最初の1~2ヵ月頃は要件がなかなかまとまらないまま開発がスタートして、実質3ヵ月程度の開発期間の中で、追加で要件定義の続きがなされたりということもありました。ただ、AWS Amplifyを利用して開発期間を短縮させるという狙いがあったので、トライアンドエラーしつつもこの期間で成し遂げられました。

松下:島本さんからもDynamoDBの話が挙がりましたが、従来ではあまり使われていなかった技術の使用については色々と手探りな状態で進めなければならず、難しかったですね。

技術スタックで言うと、TypeScript、Next.jsなど、従来のアプリでも使われている部分は、これまでの経験・知見が活かされたように感じています。

―素人目線では、短期間の開発という状況下ならば使い慣れている技術を利用したほうが安心なのでは?と思ってしまいます。これまでと異なる技術を採用した理由はなんだったのでしょうか?

島本:開発期間が圧倒的に短かったためです。今回、フルスタックアプリケーションを簡単に構築出来るAWS Amplifyを利用したのですが、サーバーサイドに複雑なロジックを持たせない設計が成り立つ今回の案件にはとてもマッチすると見込んでいました。Amplifyを利用することで作るものを減らせるという算段があったのと、設計をしながら開発をリードするという状況下において、設計が必要な対象のスコープを絞ることで開発スピードを向上出来るという確信がありました。

フォルシアでは社員の発案で新しい技術を取り入れることができるという自由度の高さや裁量があって、それがフォルシアエンジニアのおもしろさでもあると思います。今回もAmplifyを利用することに対して誰かに承認を得るといったこともなく、現場でディスカッションしながら決定しました。

―新しい技術のキャッチアップをしていくうえで工夫した点などはありますか?

松下:工夫と呼べるような特別なことではないのですが、ドキュメントを読んだり、事例を調べたりということを一つひとつ行っていきました。先輩方が開発しやすい環境を整えてくださったこともあり、自分が触れる範囲では特別な困難は感じませんでした。

確かにサーバー側はこれまでとは異なるつくりになっていますが、フロントエンドはこれまでの技術が活かされていますし、サーバー構成においても、ものすごく難易度の高いものが要求されていたというわけではなかったので、手探りで難しかった面もありつつ対応していくことができました。

一緒にプロジェクトを進めていくうえで見えたお互いの姿とは?!

今回のプロジェクトにおいて、先輩社員の島本さんから見て後輩 松下さんの活躍はどのように見えていますか?

島本:チームJOIN時はまだ入社1年目なのに、アサインしたタスクを自走してガンガン進めていただいたことにビックリしました。社内外の会議にも参加し、わからないことはどんどん質問し、自分がプロジェクトを進めるんだという強烈な意思を持って仕事をしている姿に日々驚いています。

主体性が強く、アサインしたタスクに対してゴールのすり合わせをしっかりしに来てくれるし、ゴールイメージが明確になったら自走していくという責任感の強さも感じました。

松下:「やります!」と言えたのはおもしろそうと思えたことが大きかったです。自分がやらなくてもきっと誰かがやる仕事なのであれば、アプリ担当者として自分がやりたいという気持ちはありました。

新しくアプリを一からつくるというなかで、アプリの立ち上げや画面の見せ方、データの持ち方など考えなければならない範囲は非常に多岐にわたっています。ただ、こういったことに取り組んでみたいと思っていましたし、もちろん新規アプリに関わらず色々なことをやっていきたいという気持ちで日々の業務に臨んでいます。

それでは逆に、後輩社員の松下さんから見て先輩 島本さんの活躍はどのように見えていますか? 

松下:島本さんは、要件定義、顧客対応、設計、開発、プロジェクトマネジメント、ユニットリーダーとしてのチームマネジメント等、全部やる人です。本当に全部やっていて、日々びっくりしています。

今回の案件でも、社内でノウハウのない分野で設計の根幹を担い、技術的ハードルを乗り越えていただきました。エンジニア歴・社歴が長いこともあり、エンジニア観が熟成されており、業界戦略・プロダクトの指針などについてもアンテナを張り巡らせている方だからこそ成し得られることのようにも感じています。

社内でのLTやイベントでの立ち振る舞いからも、要素レベルで日々の業務に還元できることはないか探求されている印象です。また、とても気配りのできる方で、チームの運営や、人前でのトークも尊敬しています。島本さんの携わられていることは膨大過ぎてなかなか吸収できることではないのですが、どの局面においても尊敬しているので身に着けられるところから学んでいこうという気持ちでいます。

―島本さんは非常に幅広い内容を掌握されていらっしゃいますが、今回の案件においてご自身の強みが活かされたと感じる部分はどのようなところでしょうか?

島本:タスクのアサインが上手いということは良く言っていただけて、今回のようにつくるものが明確でないときにも、明確にした範囲からゴール設定をして小さくタスクをきってアサインしていくという部分は意識していました。

チームにJOINしたばかりの方であってもあまり手を止めず開発していけるように回せていけたのは自分の強みが活かされたように感じています。


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島本さん、松下さんありがとうございます♪

前編では、業界に新しい動きをもたらした今回のプロジェクトの裏側について、お二人の活躍を中心にご紹介させていただきました。いかがでしたでしょうか。

後編では、そんなお二人の『想い』の部分にさらに焦点を当てていきます。後編もお楽しみに!

この記事を書いた人

伊藤 明日香

2021年キャリア入社/経営企画室
フォルシアでは秋に健康診断シーズンがやってきます。
どうして食欲の秋にこのシーズンがやってくるのでしょうか……