業務改善に社内交流の促進も フォルシア流Slack活用術
こんにちは。アドベントカレンダー20日目を担当します、旅行プラットフォーム事業部の高橋です。19新卒として今年度フォルシアに入社し、現在はwebアプリの保守・運用・開発を行っています。
また、今年の10月に発足した技術広報チームにもjoinし、このアドベントカレンダーの企画と運営もしています。
さて、技術広報としてフォルシアの技術をどの切り口からアピールしていこうかと思案している折、このような記事を見かけました。
ふむふむなるほど、確かにフォルシアでもSlackはもはや欠かせないツールとなっていますし、その機能の拡張性はエンジニアの心をくすぐるものがあります。
この記事を読みながら、弊社のSlack活用も悪くない線をいっているのでは・・・?と手前味噌ながらに思いましたので、私からフォルシアのSlack活用術についてご紹介します。
活用のまとめ
- 体系的なチャンネル名
- 外部サービスとの連携
- 社内の交流を加速させる仕組み
チャンネルのプレフィックス
フォルシアのSlackの社内チャンネルには数百もの数があり、私が参加しているチャンネルも相当の数があります。
フォルシアではチャンネル名の前に次のようなプレフィックスを付けることで、チャンネルを分類・整理しています。
プレフィックス | 対象 | 例 |
---|---|---|
00 | 全社共通 | 00_all |
01 | 組織 | 01_sales |
02 | 顧客 | 02_forcia |
03 | 社内プロジェクト | 03_appring |
10 | 情報共有 | 10_forcia_cube |
11 | サークル | 11_tennis |
xx | その他 | xx_fresh2019 |
zzz | 個人 | zzz_takahashi |
フォルシアにSlackが導入されたのは2016/01頃から2016/03にかけてです。この期間に社内のIT管理部門を中心にプレフィクスの整理をし、Slackの使用感に応じて、柔軟に拡張・整備がされていきました。
このルールにのっとれば、社員それぞれがチャンネルを新しく作成することができます。
プレフィックスのルールを決めておくことで検索がしやすい、並び順が整然として見やすい、などのメリットがあります。
この中で特徴的なのは、zzz
から始まる個人チャンネル(通称 「ずずず」チャンネル)でしょうか。社員個人の考えていること、最近あったこと、おいしかったランチのお店など、個性あふれるつぶやきがされます。
また新人研修の際には、新入社員の個人チャンネルに先輩社員がjoinして、新入社員が作業の様子などをそのチャンネルにつぶやくことで進捗の管理に利用されることもあります。入社間もない頃は、多くの社員が参加しているチャンネルだとなんとなく発言するのに緊張してしまいますが、zzz
は自分のためのチャンネルなので比較的低いハードルで発言できるのがよいですね。
システム監視
フォルシアは旅行業界を中心として、様々な企業のwebアプリケーションを開発・運用しています。
それらのシステムが問題なく稼働できるよう、細心の注意を払って運用を行ってはいるものの、時として種々の要因によりシステムに問題が生じる場合があります。
システムの状況監視は社内サーバーから常時行っていますが、システムに問題が生じた場合の通知手段の一つとしてSlackが用いられます。
システム監視関連の通知は#00_system_report
というチャンネルに通知されます。
システムに異常を検知した場合は、該当のサーバー、対応手順書のリンク、エラーの内容などがまとめられた通知がされ、対応者はこの投稿に対してスレッド形式で現在の状況をコメントしていく運用がなされています。こうすることで対応者以外も現在の状況を知ることができ、連携や協力が行いやすくなっています。
さらに対応が完了した際は、このスレッドに「対応完了」と書き込むことで、障害報告レポートが自動的に起票されるようにもなっています。
外部サービスとの連携
Slackの大きな魅力として、APPの導入による機能の拡張や、豊富なAPIを活用した外部サービスとの連携があるかと思います。
フォルシアでもいくつかのサービスと連携して、開発が円滑になるような仕組みが整備されています。
GitLabとの連携
こちらの記事でも紹介した通り、フォルシアではソースコードの管理にGitLabを利用しています。
GitLabのリポジトリはチーム単位、プロジェクト単位などで作られますが、リポジトリに新たに動きがある(push、コメント、マージリクエストの提出など)と、対応する#_チーム名_dev
などと名付けられたSlackチャンネルに通知が送られるような運用が行われています。いちいちGitLabのサイトに行かなくてもSlack上で確認できるので、開発やレビューの手間を削減することができています。
そのほかにも、現在提出されているマージリクエストを毎朝Slackに投稿してくれるbotなども社内で自作されました。
私が所属するチームではこのbotの導入により、気づかれずにレビューされないまま放置されるマージリクエストを減らすことができました。
GitLab CIによるテストの成功/失敗も、もちろんSlackに通知されます。
esaとの連携
フォルシアでは社内の文書を共有するツールとして、esaというサービスを利用しています。
esaに新しく投稿があると、# xx_doc
チャンネルに記事のタイトルや内容の一部が通知されます。このチャンネルを流し見しておくことで、他のチームの状況だったり誰かの投稿した技術記事などを見逃すことなく知ることができます。
社内交流の促進
ここまで紹介してきたものは業務改善、開発速度の向上などに役立つ機能の話でしたが、次にSlackを用いた社内交流の促進という観点でいくつか紹介したいと思います。
シャッフルランチ
今年から始まり、社内では毎月の恒例行事として定着してきたシャッフルランチ。この開催にもSlackが用いられています。詳しくは以下の記事をご覧ください。
シャッフルランチのコンセプトは、「普段関わりの薄い人とランチに行く」ことです。ではどのようにして関わりの薄さを判定するのか、そこで目を付けたのがSlackのチャンネルです。
プレフィックスの説明でも述べたように、Slackのチャンネルは様々な単位で作成されます。AさんとBさんが共通して参加しているチャンネルが多ければ、その二人は関わりが強く、反対に共通のチャンネルが少なければ関わりが薄いと考えられるだろう、と仮定してシャッフルランチbotの実装が行われました。
私も毎回参加していますが、確かに業務で関わりの薄い社員と同じグループになることが多く、よくできた仕組みだなと驚いています。
最近では強化学習によりさらにアルゴリズムが強化されたようなので、興味がある方はぜひこちらもご覧ください。
イケメンスタンプ
#zzz_ikemen
チャンネルは、イケメンというスタンプが押された投稿が共有されるチャンネルです。
このチャンネルに参加していると、自分が参加していないチャンネルでの「イケメン」な投稿も知ることができます(例:新しく案件受注しました!、この日のオンコール当番代わりますよー、など)。
さらに毎月一回、その月のイケメンスタンプを押された数が集計され、獲得数が上位の人には表彰が行われます。
こちらの仕組みには「ホメルくん」を使わせていただいています。
スタンプ一つで気軽に称えあえる、良い文化だなと思います。
イケメンスタンプ以外にも、用途に合わせて数多くのスタンプが自作され、現在ではスタンプの総数が1483種類にもなりました!
複雑な感情もスタンプを使うと表現できることが多いので、他のSNSなどを利用している際に「今Slackのあのスタンプが使えたら・・・!」ともどかしくなることが結構あります(笑)。
さいごに
フォルシアのSlack活用術はいかがでしたでしょうか。
「こんな機能が欲しい!」と思った時、発想力と実装力次第で機能を拡張できるのがSlackの良いところかと思います。
開発環境の向上、社内の交流の促進など、Slackは大きな役割を担う存在となっているので、今後も継続して改善していきたいと思います。
高橋 優樹
2019年新卒入社のエンジニア。
家が寒いので、最近電気毛布を買いました。