FORCIA CUBEフォルシアの情報を多面的に発信するブログ

with コロナ時代のホテル経営 日々のライフスタイルに寄り添う

2020.08.05

社内交流・サークル

ホテ研、始動します。

こんにちは、フォルシアの加藤です。

フォルシアは2001年の創業以降、旅行業界の皆さんにお世話になりながら成長してきました。

しかし、今回のコロナ禍によって旅行業界の見通しは不透明になってきています。
このような状況下で、少しでも自らニューノーマルな社会を作り、withコロナに適応していく戦略を練っている施設さんの力になりたい。そんな思いで、社内有志メンバーによるホテル・旅館研究室 略して「ホテ研」を発足することにしました。宿泊施設の皆さんがwithコロナの経営を乗り切るヒントとなるようなニュースを発信していきます。

初回の事例テーマは、「ホテルが日常に寄り添う」

コロナ禍での観光需要低迷対策として、テレワークプランの開発や、レストランのテイクアウトなど宿泊以外の取り組みを開始されている施設の方々も多いと思います。

テレワーク専用ホテル
https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000105.000007264.html

ホテルランチをお弁当に
https://dime.jp/genre/934620/

今回は、宿泊施設さんが「非日常ではなく日々のライフスタイルに寄り添う拠点」として取り組みを始めている新しいサービスをご紹介します!

事例

(1)シェアハウス

まずは、ホテルの一部フロアをシェアハウス化する取り組みです。

ホテルをシェアハウス化する「暮らすホテル」 第一弾を東京・東神田で開始

クラウドファンディングで初期入居者を集めている段階だそうですが、

ホテルの強みであるアクセスのよさ × コスパのよさ(設備が通常のマンションより限られているため家賃を抑えられる)

が実現できれば入居ニーズはありそうではないでしょうか。

(2)定額住み放題プラットフォーム

コロナ禍を経て高まる「関係人口」への期待、新しい働き方で生まれる価値、定額制住み放題「ADDress」に会員数が急拡大の背景を聞いた

ADDressはサービスが管理する住居に定額で住み放題となるサービスで、現状は、地方へのお試し移住を手軽に行うため、第2の活動拠点を作るために利用しているユーザが多いようです。

一方で拠点の拡充を進めるため、既に都心・地方でADDress宿泊施設も増えてきています。

今回のコロナ禍によって宿泊施設が軒並み苦境に陥っていることから、その計画を加速させた。
すでに「変なホテル東京 赤坂」や小樽市の無人型ホテル「UCHI Living Stay Otaru Suitengu」などでサービスを開始。
価格は月額6万円と基本の定額制よりも高いが、ADDressの拠点も利用できることから、
ホテル暮らしというライフスタイルを加えた新しい多拠点生活も可能になる」と期待をかけている。

ホテルにとっても、CVすれば月額単位で入金される新しい課金形態のOTAとして、今後も提携する施設が増えていくのではないでしょうか。

考察

今回の事例から考察したポイントは以下の3つです。

  • 「アクセス」「個人空間」「1室~ 切り出し可能な在庫」は様々なサービスに転用可能

  • 施設単体で事業を作るだけではなく、プラットフォーマーと協業

  • サービス増加への対応の鍵は、在庫データのスムーズな連携

詳しく解説していきます。

1. 「アクセス」「個人空間」「1室~切り出し可能な在庫」は様々なサービスに転用可能

今回ご紹介したのはシェアハウス・手軽な地方拠点というニーズでしたが、1室から良い立地のプライベートな空間が借りられるというのはホテルならではの強みではないでしょうか。

すでに顕在化しているテレワークニーズに加え、託児所や老人ホーム、パーソナルジム、カウンセリングルームなど
良いアクセス・個人空間・1室から利用可能という設備を活かした事業展開は幅広く存在すると想像します。

2.施設単体で事業を作るだけではなく、プラットフォーマーと協業

一方で、上記のような全く新しい事業は宿泊施設単体で企画し実行するよりも、事業領域に詳しい企業やスタートアップと提携し始めて行くことがリスクが低く、スピーディに成果が出せるのではないでしょうか。

施設が対応すべきこととしては、以下の2点が重要かと感じます。

  • 新しい販売プラットフォームの情報をウォッチし、
    自社がマッチしそうなサービスをできるだけすばやく発見すること

  • 1.に記載した各専門プラットフォームに対して素早い在庫出稿ができるよう、
    システム化の準備を整えておくこと

3.サービス増への対応の鍵は、在庫データのスムーズな連携

最後に、1.のような動きが活発化すると、部屋の在庫を日単位ではなく、時間単位で出稿するようなサービスも生まれていくと考えます。

現状の宿泊施設むけ在庫管理サービスは宿泊予約に特化しており、基本日単位での管理に限ると思いますので時間単位で管理可能なサービスの導入・既存システムの改修が必要となるのではないかと予想します。

さいごに

ホテ研では、今後も宿泊施設様の新規事業企画のヒントとなるようなニュース・情報を発信していきます!

ぜひ参考にしていただけると嬉しいです。

この記事を書いた人

加藤 みちる

データドリブンな意思決定の実現により、あらゆる業界のDXを加速させます。
一番おすすめ宿は別所温泉 花屋旅館です。本当に最高すぎて泣いた。