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Webアプリケーションエンジニアに薦めたい LPIC受験体験記

2018.12.18

アドベントカレンダー2018

FORCIAアドベントカレンダー2018 18日目の記事です。

技術本部の佐藤です。入社してから2年半ほど、これまでアプリケーションの開発を中心に行ってきましたが、インフラ周りに詳しくなりたいなぁ...と思う機会が業務中にしばしばありました。 書店に行けばサーバやネットワークなど、インフラに関する技術書は山のようにありますが、分厚い技術書を読むのはどうも性に合わない...。そこで、体系的に学ぶ機会として初めてIT系の資格試験を受けてみることにしました。
ちなみにフォルシアでは福利厚生の一環として資格取得支援制度が用意されており、事前申請と受験後の合格通知を提出すれば、受験料と教材費を負担してもらえます。私が受験した資格は、1回の受験料が15,000円(税抜)と高めだったので少し気が引けましたが、あえてこの制度を使うことで、自分に合格へのプレッシャーをかけました。

受験した資格試験について

フォルシアの業務ではLinuxをメインに扱っているので、今回はLPICを受験しました。
LPICとはLinux技術者としての技術力を認定するグローバルなIT資格です。なお、今年3月に「LinuC」という、LPICと出題内容やレベル分けが(現時点では)同じとされる日本市場向けの資格試験が新たに開始されましたが、こちらはLPI-Japanが独自に作った資格試験のため、日本でしか使えないものとなります。
そこで今回はグローバルに使えるLPICを受験してみました。LPICはレベル1~3まであり、それぞれのレベルで複数試験があります。取得したことがない人は必ずレベル1から取得する必要があります(その他細かい試験概要についてはここでは割愛します)。今回はレベル1の試験(101/102の2試験)を受験したときのエピソードと感想を紹介します。

やる気があるうちに申し込みをすべし

受験はピアソンVUEのサイトから申し込めます。受験日の設定については、公式での目安が1~3ヶ月程度となっていますが、長くなると飽きてしまうような気がしたので、少し短めに1ヶ月後に設定しました。なお、受験日は何度でも変更可能ですが、ここではあえて「何が何でもこの日に受験する」と自分に誓いプレッシャーをかけました。
またLPIC受験に関する記事は他にもいろいろあり、中には「1週間で合格する方法」といったノウハウもありますが、インプットにかける期間が短いほど、内容を忘れるのも早くなる傾向があるので1ヶ月程度が私にはちょうどよかったです。(もちろん、前提知識の有無によっては必要期間は異なるので、あくまで参考程度に!)

久々に勉強というものをしてみた

勉強方法については世の中に多くのノウハウがあるので詳細は割愛しますが、基本的には問題演習を中心に、間違えた箇所については解説をじっくり読んで反復するのみです(大学受験の勉強に明け暮れていた頃を思い出す...)。
各所でおすすめされていますが、私はPing-tというサイトのWeb問題集を使っていました。102試験以上のWeb問題集は有料となりますが、1ヶ月間の利用で2,400円なので使い倒す価値があると思います。

いざ試験会場へ!

試験は申込み時に指定したテストセンターにて、専用のPCを用いて行います。手荷物はすべてロッカーに預けて、小さなホワイトボードとマーカーを渡されるので、それを持ち込んで試験を受けます。試験時間は90分間ですが、自分で早く終わらせることもできます。Web問題集をやりこんでいたので、20分程度で終わりました。ゆっくり解いても、ある程度勉強していれば30分ほどで終わるかと思います。分からない問題については、長く時間をかけたところでそこまで正答率が上がることもないかと思います...。試験結果(合否とスコア)は、試験を終了したその瞬間に画面に表示されます。終了ボタンをクリックするときは、さすがに少し緊張しました(笑)が、無事合格が画面に表示され、ホッとしました。

LPICを受けてみた感想

「LPICを受けてみてよかったか?」と聞かれると、「Yes!」と答えます。その理由は大きく分けて2つあります。

それまでに知らなかった技術の概念に触れることができた

例えばランレベルといった概念やシステムのブートの流れといった101試験範囲の多くが、これまでに知らないものでした。LPICの試験勉強を通して、普段業務で無意識に触っているLinuxの仕組みをより深く知ることができました。

思いのほか実際の業務に役立つことが多かった

サーバリソース調査時のコマンドや便利なオプション、また私が愛用しているエディタのvimのコマンドなど、「こんな便利なコマンド・オプションがあったんだ!」と発見することが多かったです。
例えばvimで >> というコマンドは皆さんご存知でしょうか!?(正解は調べてみてください)

まとめ

私のようなWebアプリケーションエンジニアにとっては、LPICの出題内容の全てがすぐ業務に直結するとも言い難いですが、普段業務でLinuxに触れることが多い人には、体系的にLinuxの仕組みや扱いを学ぶ機会としては非常に良いと思います。ただし、ある程度テクニックや表面的な知識だけでも(特にレベル1は)合格できてしまうので、合格することだけを目的にするよりは、じっくりと内容を理解することを主眼におくのをおすすめします。ちなみに私は今年度中にレベル2試験も受験予定です!

この記事を書いた人

佐藤礼菜

2016年新卒入社 エンジニア
現在はECサイトの開発・運用およびAlexaスキルの開発を主に担当
ハマってる食べ物は悪魔のおにぎり