Case study顧客企業様の事例紹介

<T-LIFEホールディングス様>お客様にも従業員にも使いやすく 老舗旅行会社のシステム刷新

2023.07.05

Travel webコネクト 外部連携(GW) 電子クーポン

フォルシアが提供する商品販売プラットフォーム「webコネクト」には、外部サービスとの接続を担い、複数の外部システムAPIを同じ形式で利用できるように項目やデータ形式を標準化する外部連携システム(以下、ゲートウェイ)があります。

宿泊素材・着地素材・レンタカー等において、各素材を持つサプライヤーの情報を取りまとめて接続することが可能です。

今回は、そんなwebコネクトのゲートウェイ機能を活用して業務を大幅に改善されたT-LIFEホールディングス様に、webコネクトを導入していただいた背景やどのような点が改善されたかについてお話しいただきました。企業のWebサイト刷新ご担当の方にご参考にしていただければ幸いです。

今回お話を聞いたお客様
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T-LIFEホールディングス株式会社
取締役 企画仕入本部長
長崎 敬様

経営企画部 営業推進グループ 課長
南雲 敏宏様

管理本部 IT管理・開発課 係長
田中 耕太郎様

※ 所属はインタビュー当時のものになります。

T-LIFEホールディングスの事業について

貴社のサービスについてご紹介をお願いします。

私たち、T-LIFEホールディングスでは、主に募集型企画旅行を販売しています。国内団体周遊型旅行やスキーツアー、イベントツアー、団体旅行を取り扱っています。グループ会社であるT-LIFEパートナーズでは、修学旅行やインバウンド、法人向けの社員旅行などを全国38支店で取り扱っており、グループ全体を通して、幅広い分野で専門性の高い旅行コンテンツを提供しています。

特に法人向け商品においては、対面や電話での予約申し込みが多いイメージがありますが、オンラインでのご利用比率はどれくらいなのでしょうか?

現状オンラインでの販売比率は5割程度で、残りの5割は電話でのお申込みです。当社としては、この比率をもっと伸ばしていきたいと考えています。そう遠くない未来にインターネットを使えることが当たり前になる世の中が訪れ、どの業界でもオンラインで商売することが自然な流れになるでしょう。そうすると、今以上にオンラインが主戦場になっていくことが容易に想像できます。当社としても、そうなったときにそこで本領を発揮できるような土台を整えておきたいということは常々考えていますね。

webコネクト導入背景

ー フォルシアのことはどのように知りましたか?

2000年代半ば頃でしょうか。非同期の検索が業界内でちょっとした話題になりました。その頃に、「旅行業界での非同期の検索に強いらしい」とフォルシアさんのことを知ったのが一番最初です。そう考えると、かなり古くから知っていることになりますね。ただ、そこからすぐに何かをお願いするということはなくて、具体的にお仕事としてお付き合いが始まったのは約3年前になります。当社のJRDP(※JR列車の乗車票と宿泊施設のダイナミックパッケージ販売機能、以下JRDP)のシステム開発のときです。

ー 当時は、どのような背景があってフォルシアにお声がけいただいたのでしょうか?

オンライン強化の一環でJRDPに取り組むことになったのですが、基幹システムを結合するために、予約アプリやゲートウェイ(外部連携)やインフラの一式の導入が必要でした。フォルシアさんにはそれらが揃ったパッケージがあったので、決断したという経緯ですね。

 フォルシアに対する印象

ー webコネクトの導入を決定していただいた当初、フォルシアではまだJRDPの開発初期の段階で、他社の導入事例がほとんどない状態でした。そのことに対する不安や懸念点はありませんでしたか?

事前に丁寧にご説明いただいていたので懸念点はありませんでしたし、大手旅行代理店のWeb検索では実績があるということもよく知っていたので不安もありませんでした。こちらとしてもフォルシアさんに頼まずに自前で同等の準備ができるかというと、当時そのリソースはなかったので、腹をくくって「フォルシアさんに委ねよう」と決心しました。実際に話をしている中で、開発ゲートウェイやJRの仕様にも詳しいということが明らかになったので信頼できると安心したことをよく覚えています。

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ー 実際に開発を進めていただいて、フォルシアの印象はいかがでしたか?

開発期間は1年と少しくらいでしたが、大変濃密でした。仕様を決めるときには意見の衝突もあったり(笑)。初期の頃は、週次の打ち合わせで1時間の予定が、議論が白熱して5時間も打ち合わせしていた、ということも多々ありました。そこは、お互い「良いシステムを作ろう」という共通の強い思いがあってのことだったので、今振り返ってみても有意義な時間でしたね。 

ー 5時間に及ぶ打ち合わせ・・・!どのような点が白熱ポイントだったのでしょうか?

お客様が使うシステムなので、いかにお客様にとって使い勝手の良いシステムにするか、という点にはとことんこだわりました。お互いに妥協するところはあったと思うのですが、最終的には両者の意見が反映された形でバランスの良いものに仕上がりました。お客様にとって使い勝手の良いシステムを作るという最も重要なゴールを目指して、苦心しながらもそれが実現できたのではないかと自負しています。

もう一つこだわったポイントとしては、きちんと旅行契約ができるという点です。一見当然のことのように思えるのですが、台帳も旅行代金も原価もすべてにおいて差が出ることは絶対にあってはならないことです。間違いが発生することがないようにと、慎重にシステムを作り込みました。

webコネクト導入後の状況について

ー お客様の使い勝手が良いというのは重要ポイントですね。webコネクトを導入していただいてから改善した課題はありますでしょうか?

一番大きかった点は、これまでマルス(※ JRグループの座席指定券類の予約・発券のためのシステム)で発券していたJRの乗車券をオンラインで予約して駅で受け取れるようになったということでしょうか。webコネクト導入前は、お客様からWeb上でリクエスト予約を受けて、人の手を介してそのデータを取りに行く必要がありました。夜間にリクエスト予約が入ったら翌営業日の朝にオペレーターがオフィスに出社して専用端末を開いて空席情報を確認して予約して・・・という手間がありましたので、それらを考えると大幅に業務効率化したと言えますね。即時予約できるようになったことは、私たちだけでなく、お客様にとっても利便性が高まって良い改善につながったのではないかと思っています。

ー webコネクトの気に入っている点や期待している点はありますか?

前述しましたように、JRの予約をする際にリアルタイムで空席情報がわかって即時予約が取れるという点は良いですね。webコネクト導入前にはオペレーターが一次受けしていましたが、あくまでもリクエスト予約なので、その後空席情報を確認したら満席で予約が取れないということがどうしても発生してしまいます。webコネクトを導入したら、リアルタイムで空席状況も見ることができてお客様もすぐに予約ができる。私たちも予約の取り直しをしなくて済む。そこにかかる手間やストレスは明らかに減りましたね。関係者みんなが幸せになるシステムだなと実感しています。

あとは、データの件数が多い場合でも取り込みにあまり時間がかからなかったり、画面の投影も問題なくできていたりと、検索の速さや内部処理の性能の高さは感じています。検索しているときに何秒も待たされるとそのページを離れてしまうじゃないですか。速い検索が当たり前になっている今だからこそ、その部分は確実に押さえておきたい要素ではありますね。

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「旅っくす」JRDP画面イメージ

 

ー 検索の速さはマストですよね。今後、フォルシアに期待していただくことがあったら教えてください。

webコネクトはSaaSサービスなので、ある程度仕様が固まっている状態で提供されることは理解したうえで、あともう少しだけこちらの意見が反映できるようになるとありがたいと感じます。全事業者のすべての意見を取り入れるわけにいかないのは重々承知しているのですが・・・。各事業者の様々な思惑がある中で、それらの最大公約数をとっていくのがフォルシアさんの役割だと思っています。webコネクトのターゲットは旅行・観光業の事業者とのことですので、フォルシアさんには「旅行・観光のプロ」として、各事業者の意見の集約をしていただけることを期待しています。

今後の展望

ー 今後のビジネスの展望を教えてください。

現在はチラシやクーポンを使った商品がまだまだ多いのですが、オンラインを使ってペーパーレス化をし、作業効率を高めていくことを推進しています。また、インバウンド強化に伴って、インバウンド向けの専用サイトを準備しているところです。

ー このインタビューをお読みになる方にメッセージをお願いします。

構築に関しての基本的なことではありますが、webコネクトはWeb上の予約アプリやUI, ゲートウェイの機能を担っていますので、旅行事業者側がJRなどの接続する交通機関の仕様や基幹システムとの連携、販売予約サイトを含めた全体を把握して、きちんと開発ができるか、上手く結び付けられるかを見極めるということは重要ですね。

また、運用をしていく中で気が付いたことですが、「システムを開発しました」で終了ではなく、運用していくのにも知識が必要です。その際、旅行面とIT面両方の知識があると運用が円滑に進むと思います。システムのことだけわかっていても、逆に契約の仕入れについてだけわかっていても、スピードがダウンします。聞いてまた聞いて、の繰り返しになるので・・・。プロジェクトのリーダーが、ITと旅行を合わせた運用業務を構築していくことが大事ですね。そんな簡単なことではないと思いますが(笑)。

あとは、フォルシアさんが作ったシステムをいかに使いこなすかについては、事業者側が考える必要があるということをお伝えしたいです。システムができたから何もかもがうまくいくわけではない、という点を肝に銘じて、そのシステムを使って何を売りたいかということを明確にしておくことは事業者側にとって重要です。そのシステムを使いこなすという観点でも、やはり旅行面とIT面の両方の知識を持っておくことを強くお勧めします。

 

企業プロフィールご紹介
T-LIFEホールディングス様


T-LIFEホールディングスは、地域・顧客密着型の旅っくすツアーやスキー・スノーボードツアーに強みを持つトラベルインツアーなどの専門性に特化した各サイトで長年のノウハウを用いた旅行商品販売を行っています。お客様からの信頼に基づく長い歴史と、様々な分野において専門性の高いノウハウを持つ旅行グループです。
今後も得意分野をフルに活かし、日々変化していくお客様や社会のニーズに応えられるよう、新しい商品やサービスの開発・提供に取り組んでいきます。

旅っくす オンライン予約サイト
https://www.tabix.co.jp/